旭屋本舗
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ルーク(♀)
ガルバンゾ国の騎士団に所属。クラスは隊長。
私服が公式の服と変らない為よく男性と間違われる。
髪は長髪ですくすくとティア並のメロン化中(笑)
ユーリ・ローウェル
ガルバンゾ国の騎士団に所属。クラスは副隊長。
ルーク隊の副隊長だが、いろいろと問題児。
騎士団は性に合わないと自覚はしているが
ルークを守るために所属している。
フレン
ガルバンゾ国の騎士団に所属。クラスは隊長。
ユーリとルークを唯一叱れる人。
アスベル
ガルバンゾ国の騎士団に所属。クラスは一般。
エステル
ガルバンゾ国の王女。
「おいおい…夏祭りなんだから浴衣くらい着ろよな…」
「任務中だっつーの…」
「ルーク…浴衣着てくれないんです?」
「任務中だってば!!!」
賑わう下町で怒りを込めた声が響き渡った。
祭りの音
世間は夏真っ盛りで世界各地で夏祭りが数多く開かれている。
ここガルバンゾ国も例外ではなく帝都の下町で今日は夏祭りが開かれており、
綿あめ、射的、わなげ…数多くの店が立ち並び賑わいを見せている。
そんな中ピンクの色を持つ少女が下町の子供たちよりも
瞳を輝かせながら屋台を見つめていた。
「うわぁ~…すごく賑やかです…どのお店から遊びましょうか…」
「エステリーゼ様…あまり目立つ行動は止めてください…
王女がお忍びで夏祭りに外出していたことがばれたら…後々面倒なので…」
朱い色を持った少女がエステリーゼと呼ばれたピンク色の少女に注意をする…
その話し方は実に丁寧で紳士的な雰囲気を出していた。
「ルーク…他の人が居ないときは普通に話してくださいと言ったはずです。
いくら私の護衛中でも敬語は嫌です。あと呼び名もエステルです!!」
「ですが…」
エステルに逆に怒られてしまい戸惑うルーク…
どうするべきか迷っているとエステルを挟みルークと反対側にいた
漆黒の青年が呆れながらに声をかけた。
「お言葉に甘えておけよ…敬語なんて使ってたら逆に目立つつーの」
「ユーリ!!お前は普段から敬語を使うようにしろ!!!」
「へいへい…」
ルークに睨まれたがユーリに効果は無く…
相変わらずゆるい返事しか帰ってこない…
変らないユーリの態度にルークからはため息しか出てこなかった。
本来なら騎士団に所属しているユーリとルークは治安維持の為
祭りを巡回しないといけないはずだったが、
王女であるエステルが今年はどうしても祭りに行きたいと言いだした為
ルークとユーリが護衛として選ばれた。
騎士団の制服だと目立ってしまうので今は私服の二人。
ユーリとエステルからはルークが浴衣ではないことに不満の声があがるが
今は仕事中…動きにくい服はダメだ。
ルークは隊長、ユーリは副隊長なので仕事は山積みだったが、
エステルからの推薦により断ることができなかった。
祭りが終わったあと二人は机の上に山積みになった書類と格闘する…
そんなことは知らないエステルは屋台を一軒一軒物珍しそうに見学している。
「これが任務じゃなきゃ楽しめるんだがなぁ…お前もいるし」
「ユーリ…恥ずかしいこというな…」
屋台の光で顔の変化は解らなかったが、ルークの顔は真っ赤になっていた。
「ルーク!!ユーリ!!これみんなで食べましょう!!」
エステルが指を差したのは綿菓子。
ルークは言われた通り三つ綿菓子の代金を払っていると、
隣の屋台から威勢のいい声が聞こえてきた。
「よぅ。そこの赤毛の兄ちゃん!!二人もべっぴんな姉ちゃん連れて両手に花だねぇ!!
どうだい?うちの射的で二人にカッコイイところでも見せてやらないかい!!」
「赤毛の兄ちゃん…?」
「二人のべっぴんな姉ちゃん…?」
「です?」
ユーリとルークはお互いに顔を見合わせながら硬い表情を見せる。
エステルは買ったばかりの綿菓子を美味しそうに食べながら小さくわらった。
「ルークとユーリ性別間違われてますね。ルークが女性で、ユーリが男性なのに…」
「お前が女顔なのがいけないんだよ…」
「お前のその男の服が悪いんだよ…胸だけはあるくせに…」
「うっせー!!好きでここが成長してるんじゃねぇ!!」
「赤毛の兄ちゃんよ!!遊んでいかないかい?あ、そこの黒髪の姉ちゃんもよかったら遊んでいきなよ!!」
屋台の亭主にまた性別を間違われ二人は同時に亭主を睨みつけた。
睨みつけられた亭主はその威圧感に圧倒されて数歩後にさがってしまう…
「射的か…どうする?ルーク隊長…」
「っは…そりゃお言葉に甘えて遊ぼうじゃねぇか…もちろん本気でな…」
ルークは二人分の料金を台に叩き付けると亭主をまた睨みつけた…
この時の二人の姿は騎士団に所属しているものとは思えないほど
殺気が漂っていたとエステルは言う…
「流石帝都の祭りだと活気があるんですね…」
「そうだなアスベル…こういう時は治安も乱れやすい…心して任務に当たるように」
「はい、フレン隊長!!」
騎士団の制服を身にまといながらフレンとアスベルは祭りの中を巡回していた。
下町育ちであるフレンにはここでは顔見知りが多いのか
ちょくちょく声をかけられて中々前へ進めなかったが…
フレンは嫌な顔一つせず応対していく。
入ったばかりのアスベルにはそんなフレンの行動からも学ぶものがあり、
憧れと尊敬の眼差しでフレンを見ていると
一つの屋台が変に賑わっていることに気がついた。
時々歓声が聞こえてくるので喧嘩ではないようだ。
「フレン隊長…あれは何でしょう?」
「ん?あれは…?少し調べた方がいいな」
フレンとアスベルは急いで人々が多く集まる屋台へと足を向ける。
騎士団が来たということで集まっていた人々は素直に道をあけ
賑わう屋台の真中へとすぐに移動することができたが、
その屋台の光景を見てフレンとアスベルは声を出すことができなかった。
「お、お客さんっ…勘弁してください!!赤字になっちまう!!」
「遊んでいけって言ったのはそっちだろ?」
そう言いながら朱い少女は射的の弾を放つと弾は勢いよく狙った商品へと飛んでいくが、
商品を当てて本来なら役割を終えるはずの弾は壁を跳ね返り別の商品へと当てる。
それが数回続き1発の弾で数個の商品が落ちて行った。
「え?あ、あれ…コルクの弾ですよね?あんなに跳ね返るものなんですか…?すごい…」
「感心している場合じゃないだろアスベル!!ルーク様!!何をなさってるんですか!!」
「え?あ…ふ、フレン!?え?あっ!!!」
フレンに急に声をかけられ標準がずれたのか弾は1つの商品だけを当てて普通に落ちていった。
「あーあー…最後の弾だったのに…フレンが声かけるから手元が狂ったじゃねぇか」
「え?あ…すみません…」
「じゃぁ落とした数は俺の方が多いから俺の勝ちだな…」
「ちぇ~…」
ルークの傍で見ていたユーリは勝ち誇った顔をしながらルークに笑いかける。
そばには射的で取ったであろう商品が山になって置いてあった…
「二人とも…何をされてるんですか…」
「いや、だって…そこのおっさんが遊べっていうから…本気で遊んだ」
ルークが取った商品を両手に抱えている横で
射的の亭主はかなり落ち込んでいる…多分この二人のせいで赤字確定なのだろう…
呆れた顔をしているフレンの横にエステルが近寄り事情を説明した。
「なるほど…性別を間違えられて…二人とも子供じゃないんですから…」
「うるせー。間違える方が悪いんだよ」
「まぁ、ストレス解消になったしいいんじゃね?」
ルークはユーリが取った商品と自分が取った商品を一緒に並べると
ポケットから長方形の紙と取り出しペンで紙に文字を書いた。
その書いた紙を落ち込んでいる亭主に差し出した。
「おっさん、悪かったな…これで赤字にはならないか?」
亭主は差し出された紙を見て驚き慌てながらルークに紙を返した。
「こ、こんな大金受け取れません!!うちだって商売なんですから…」
「騒がせた詫びだ…受け取ってくれ。子供とかいるんだろ?何か買ってやれ」
「え?あ…はぁ…ありがとうございます…」
亭主は大人しく紙を受け取り深く頭を下げた。
「おい…お前いくらの小切手渡したんだ…」
「ん?別に普通の金額だけど?あ、この商品明日下町のチビ達にあげるか…」
ルークの言葉にユーリはため息しかでなかった。
普通の金額というのはルークにとっては普通かもしれないが、
世間一般的に言えば結構な金額…と思われる。
金銭感覚が一般と違う隊長に頭を悩ませていると
野次馬の声がユーリの耳に届いてきた。
「おい…あの朱い人もしかしてルーク隊長じゃ…」
「じゃぁあの黒い人はユーリ副隊長?きゃー…カッコイイ…」
自分達の正体がばれた為ここの場所には居られない…
エステルの腕を掴むとユーリはルークに声をかけた。
「おい、そろそろ逃げるぞ。」
「え?あ…うん…ん?逃げるって何から?」
何から逃げるのかわかっていなかったルークだったが、
ユーリに言われるがままそのあとを追いかけていき
静かな貴族街の近くまで走り続けた。
「はぁ…はぁ…ユーリ…足早いです…」
「あ、悪い…大丈夫か?」
「エステル…水でも飲むか?」
普段走り慣れていないであろうエステルは息がかなり荒れていた。
エステルを落ち着かせていると一緒に追いかけていたフレンとアスベルが追いついてきた。
「全く…ユーリもルーク様もエステリーゼ様の護衛ならもっと目立たないように…」
「はいはい。悪かったなめだっちまって」
「あ…エステル…ごめん。俺達のせいであんまり祭り楽しめなかったよな」
ルークがエステルに手を合わせて謝っていると
息が落ち着いてきたエステルは楽しそうに笑った。
「いいえ…すごく楽しかったです!!騎士団では銃を扱う訓練もしているのですね!!」
「え?そうなんですか?フレン隊長…」
「………いや。あの二人がおかしいだけだ」
フレンとアスベルは乾いた笑いをしていたが
エステルは信じているようで目を輝かせながらルークに尊敬の眼差しをみせる。
「あ、そろそろ戻らないと…ルーク、ユーリ今日はありがとうです」
近くに会った時計を見ると外出許可が終わる時刻に迫っていた。
本当はもっと遊びたいのだろうが…約束だから仕方がない。
「では、僕達がお送りします…」
「フレン、アスベル…ありがとうです。ルーク、ユーリおやすみなさい。また会いましょう。」
「あぁ…またな。おやすみ」
「エステルまたなー」
3人の後姿が見えなくなるまで見送ると
ユーリとルークは騎士団に向けて歩き出した。
下町からは相変わらず賑やかな声が聞こえてきて今日の夜は少し違っていた。
「何だかんだで仕事中なのにあそんじゃったな…」
「まぁ、いいんじゃねぇの?そういえばさっき勝ったご褒美がまだだったな…」
ユーリはにやりとルークに向けて笑うので、
その顔に少し嫌な予感がするルークだった。
「はぁ?そんな約束してねーし…それに勝ったとかって数は1つちg…」
ルークが良い終わる前にユーリはその唇を塞いだ。
そして次に頬、耳にキスをするとまた悪戯小僧のような笑いでルークを見つめる。
「な、何するんだよお前は!!!俺はお前の上司だぞ!!」
「俺はお前を上司だなんて思ったことはねぇよ…」
「じゃぁ、何て思ってるんだよ…」
顔を真っ赤にしながらユーリを睨みつけるが
その顔は誘っているようにしか見えない…。
「ん?もちろん…未来の嫁。」
今度は額に軽くキスを落とすと止めていた足を動かせた。
「か、勝手に嫁にするな!!おい、聞いてるのか!?ユーリ!!!」
顔をさらに赤くさせたルークは大声でユーリの名前を呼ぶ。
普段の静かな夜なら許されないことだが、
今日は祭り…ユーリを呼ぶルークの声と心臓の音は
祭りの賑やかな音で消されて行った…。
ガルバンゾ国の騎士団に所属。クラスは隊長。
私服が公式の服と変らない為よく男性と間違われる。
髪は長髪ですくすくとティア並のメロン化中(笑)
ユーリ・ローウェル
ガルバンゾ国の騎士団に所属。クラスは副隊長。
ルーク隊の副隊長だが、いろいろと問題児。
騎士団は性に合わないと自覚はしているが
ルークを守るために所属している。
フレン
ガルバンゾ国の騎士団に所属。クラスは隊長。
ユーリとルークを唯一叱れる人。
アスベル
ガルバンゾ国の騎士団に所属。クラスは一般。
エステル
ガルバンゾ国の王女。
「おいおい…夏祭りなんだから浴衣くらい着ろよな…」
「任務中だっつーの…」
「ルーク…浴衣着てくれないんです?」
「任務中だってば!!!」
賑わう下町で怒りを込めた声が響き渡った。
祭りの音
世間は夏真っ盛りで世界各地で夏祭りが数多く開かれている。
ここガルバンゾ国も例外ではなく帝都の下町で今日は夏祭りが開かれており、
綿あめ、射的、わなげ…数多くの店が立ち並び賑わいを見せている。
そんな中ピンクの色を持つ少女が下町の子供たちよりも
瞳を輝かせながら屋台を見つめていた。
「うわぁ~…すごく賑やかです…どのお店から遊びましょうか…」
「エステリーゼ様…あまり目立つ行動は止めてください…
王女がお忍びで夏祭りに外出していたことがばれたら…後々面倒なので…」
朱い色を持った少女がエステリーゼと呼ばれたピンク色の少女に注意をする…
その話し方は実に丁寧で紳士的な雰囲気を出していた。
「ルーク…他の人が居ないときは普通に話してくださいと言ったはずです。
いくら私の護衛中でも敬語は嫌です。あと呼び名もエステルです!!」
「ですが…」
エステルに逆に怒られてしまい戸惑うルーク…
どうするべきか迷っているとエステルを挟みルークと反対側にいた
漆黒の青年が呆れながらに声をかけた。
「お言葉に甘えておけよ…敬語なんて使ってたら逆に目立つつーの」
「ユーリ!!お前は普段から敬語を使うようにしろ!!!」
「へいへい…」
ルークに睨まれたがユーリに効果は無く…
相変わらずゆるい返事しか帰ってこない…
変らないユーリの態度にルークからはため息しか出てこなかった。
本来なら騎士団に所属しているユーリとルークは治安維持の為
祭りを巡回しないといけないはずだったが、
王女であるエステルが今年はどうしても祭りに行きたいと言いだした為
ルークとユーリが護衛として選ばれた。
騎士団の制服だと目立ってしまうので今は私服の二人。
ユーリとエステルからはルークが浴衣ではないことに不満の声があがるが
今は仕事中…動きにくい服はダメだ。
ルークは隊長、ユーリは副隊長なので仕事は山積みだったが、
エステルからの推薦により断ることができなかった。
祭りが終わったあと二人は机の上に山積みになった書類と格闘する…
そんなことは知らないエステルは屋台を一軒一軒物珍しそうに見学している。
「これが任務じゃなきゃ楽しめるんだがなぁ…お前もいるし」
「ユーリ…恥ずかしいこというな…」
屋台の光で顔の変化は解らなかったが、ルークの顔は真っ赤になっていた。
「ルーク!!ユーリ!!これみんなで食べましょう!!」
エステルが指を差したのは綿菓子。
ルークは言われた通り三つ綿菓子の代金を払っていると、
隣の屋台から威勢のいい声が聞こえてきた。
「よぅ。そこの赤毛の兄ちゃん!!二人もべっぴんな姉ちゃん連れて両手に花だねぇ!!
どうだい?うちの射的で二人にカッコイイところでも見せてやらないかい!!」
「赤毛の兄ちゃん…?」
「二人のべっぴんな姉ちゃん…?」
「です?」
ユーリとルークはお互いに顔を見合わせながら硬い表情を見せる。
エステルは買ったばかりの綿菓子を美味しそうに食べながら小さくわらった。
「ルークとユーリ性別間違われてますね。ルークが女性で、ユーリが男性なのに…」
「お前が女顔なのがいけないんだよ…」
「お前のその男の服が悪いんだよ…胸だけはあるくせに…」
「うっせー!!好きでここが成長してるんじゃねぇ!!」
「赤毛の兄ちゃんよ!!遊んでいかないかい?あ、そこの黒髪の姉ちゃんもよかったら遊んでいきなよ!!」
屋台の亭主にまた性別を間違われ二人は同時に亭主を睨みつけた。
睨みつけられた亭主はその威圧感に圧倒されて数歩後にさがってしまう…
「射的か…どうする?ルーク隊長…」
「っは…そりゃお言葉に甘えて遊ぼうじゃねぇか…もちろん本気でな…」
ルークは二人分の料金を台に叩き付けると亭主をまた睨みつけた…
この時の二人の姿は騎士団に所属しているものとは思えないほど
殺気が漂っていたとエステルは言う…
「流石帝都の祭りだと活気があるんですね…」
「そうだなアスベル…こういう時は治安も乱れやすい…心して任務に当たるように」
「はい、フレン隊長!!」
騎士団の制服を身にまといながらフレンとアスベルは祭りの中を巡回していた。
下町育ちであるフレンにはここでは顔見知りが多いのか
ちょくちょく声をかけられて中々前へ進めなかったが…
フレンは嫌な顔一つせず応対していく。
入ったばかりのアスベルにはそんなフレンの行動からも学ぶものがあり、
憧れと尊敬の眼差しでフレンを見ていると
一つの屋台が変に賑わっていることに気がついた。
時々歓声が聞こえてくるので喧嘩ではないようだ。
「フレン隊長…あれは何でしょう?」
「ん?あれは…?少し調べた方がいいな」
フレンとアスベルは急いで人々が多く集まる屋台へと足を向ける。
騎士団が来たということで集まっていた人々は素直に道をあけ
賑わう屋台の真中へとすぐに移動することができたが、
その屋台の光景を見てフレンとアスベルは声を出すことができなかった。
「お、お客さんっ…勘弁してください!!赤字になっちまう!!」
「遊んでいけって言ったのはそっちだろ?」
そう言いながら朱い少女は射的の弾を放つと弾は勢いよく狙った商品へと飛んでいくが、
商品を当てて本来なら役割を終えるはずの弾は壁を跳ね返り別の商品へと当てる。
それが数回続き1発の弾で数個の商品が落ちて行った。
「え?あ、あれ…コルクの弾ですよね?あんなに跳ね返るものなんですか…?すごい…」
「感心している場合じゃないだろアスベル!!ルーク様!!何をなさってるんですか!!」
「え?あ…ふ、フレン!?え?あっ!!!」
フレンに急に声をかけられ標準がずれたのか弾は1つの商品だけを当てて普通に落ちていった。
「あーあー…最後の弾だったのに…フレンが声かけるから手元が狂ったじゃねぇか」
「え?あ…すみません…」
「じゃぁ落とした数は俺の方が多いから俺の勝ちだな…」
「ちぇ~…」
ルークの傍で見ていたユーリは勝ち誇った顔をしながらルークに笑いかける。
そばには射的で取ったであろう商品が山になって置いてあった…
「二人とも…何をされてるんですか…」
「いや、だって…そこのおっさんが遊べっていうから…本気で遊んだ」
ルークが取った商品を両手に抱えている横で
射的の亭主はかなり落ち込んでいる…多分この二人のせいで赤字確定なのだろう…
呆れた顔をしているフレンの横にエステルが近寄り事情を説明した。
「なるほど…性別を間違えられて…二人とも子供じゃないんですから…」
「うるせー。間違える方が悪いんだよ」
「まぁ、ストレス解消になったしいいんじゃね?」
ルークはユーリが取った商品と自分が取った商品を一緒に並べると
ポケットから長方形の紙と取り出しペンで紙に文字を書いた。
その書いた紙を落ち込んでいる亭主に差し出した。
「おっさん、悪かったな…これで赤字にはならないか?」
亭主は差し出された紙を見て驚き慌てながらルークに紙を返した。
「こ、こんな大金受け取れません!!うちだって商売なんですから…」
「騒がせた詫びだ…受け取ってくれ。子供とかいるんだろ?何か買ってやれ」
「え?あ…はぁ…ありがとうございます…」
亭主は大人しく紙を受け取り深く頭を下げた。
「おい…お前いくらの小切手渡したんだ…」
「ん?別に普通の金額だけど?あ、この商品明日下町のチビ達にあげるか…」
ルークの言葉にユーリはため息しかでなかった。
普通の金額というのはルークにとっては普通かもしれないが、
世間一般的に言えば結構な金額…と思われる。
金銭感覚が一般と違う隊長に頭を悩ませていると
野次馬の声がユーリの耳に届いてきた。
「おい…あの朱い人もしかしてルーク隊長じゃ…」
「じゃぁあの黒い人はユーリ副隊長?きゃー…カッコイイ…」
自分達の正体がばれた為ここの場所には居られない…
エステルの腕を掴むとユーリはルークに声をかけた。
「おい、そろそろ逃げるぞ。」
「え?あ…うん…ん?逃げるって何から?」
何から逃げるのかわかっていなかったルークだったが、
ユーリに言われるがままそのあとを追いかけていき
静かな貴族街の近くまで走り続けた。
「はぁ…はぁ…ユーリ…足早いです…」
「あ、悪い…大丈夫か?」
「エステル…水でも飲むか?」
普段走り慣れていないであろうエステルは息がかなり荒れていた。
エステルを落ち着かせていると一緒に追いかけていたフレンとアスベルが追いついてきた。
「全く…ユーリもルーク様もエステリーゼ様の護衛ならもっと目立たないように…」
「はいはい。悪かったなめだっちまって」
「あ…エステル…ごめん。俺達のせいであんまり祭り楽しめなかったよな」
ルークがエステルに手を合わせて謝っていると
息が落ち着いてきたエステルは楽しそうに笑った。
「いいえ…すごく楽しかったです!!騎士団では銃を扱う訓練もしているのですね!!」
「え?そうなんですか?フレン隊長…」
「………いや。あの二人がおかしいだけだ」
フレンとアスベルは乾いた笑いをしていたが
エステルは信じているようで目を輝かせながらルークに尊敬の眼差しをみせる。
「あ、そろそろ戻らないと…ルーク、ユーリ今日はありがとうです」
近くに会った時計を見ると外出許可が終わる時刻に迫っていた。
本当はもっと遊びたいのだろうが…約束だから仕方がない。
「では、僕達がお送りします…」
「フレン、アスベル…ありがとうです。ルーク、ユーリおやすみなさい。また会いましょう。」
「あぁ…またな。おやすみ」
「エステルまたなー」
3人の後姿が見えなくなるまで見送ると
ユーリとルークは騎士団に向けて歩き出した。
下町からは相変わらず賑やかな声が聞こえてきて今日の夜は少し違っていた。
「何だかんだで仕事中なのにあそんじゃったな…」
「まぁ、いいんじゃねぇの?そういえばさっき勝ったご褒美がまだだったな…」
ユーリはにやりとルークに向けて笑うので、
その顔に少し嫌な予感がするルークだった。
「はぁ?そんな約束してねーし…それに勝ったとかって数は1つちg…」
ルークが良い終わる前にユーリはその唇を塞いだ。
そして次に頬、耳にキスをするとまた悪戯小僧のような笑いでルークを見つめる。
「な、何するんだよお前は!!!俺はお前の上司だぞ!!」
「俺はお前を上司だなんて思ったことはねぇよ…」
「じゃぁ、何て思ってるんだよ…」
顔を真っ赤にしながらユーリを睨みつけるが
その顔は誘っているようにしか見えない…。
「ん?もちろん…未来の嫁。」
今度は額に軽くキスを落とすと止めていた足を動かせた。
「か、勝手に嫁にするな!!おい、聞いてるのか!?ユーリ!!!」
顔をさらに赤くさせたルークは大声でユーリの名前を呼ぶ。
普段の静かな夜なら許されないことだが、
今日は祭り…ユーリを呼ぶルークの声と心臓の音は
祭りの賑やかな音で消されて行った…。
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