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旭屋本舗
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注:これは同シリーズの【過去×浮気×三十路】の続きです。

過去×浮気×三十路は17歳ルークでしたが、今回は…

未来×浮気×三十路

リタの開発した「10年バズーカー」に当たってしまったルーク…
開発者の話だと10年後と入れ替わってしまうということだが、
煙が立ちあがりルークが無事かがまだわからない。
けど、煙の中人影がそこにあるので誰かがいるのは間違いない…はず。
「けほっ、けほっ…い、いきなりなんだ…?」
聞き覚えのある声が煙の中から聞こえてきたので、
ユーリは慌てて煙の中から腕をひっぱり煙の無いところへと引っ張りだした。
「うわぁっ!!へ?何???」
煙の中から現れたのは赤…いや朱色の髪をした青年…そう、ルークだった…
けど、【今】ユーリ達が知っているルークではない。
【今】のルークは髪の毛を先日バッサリと切ったので短いはずだが、
この場所に居るルークは髪の毛が長い。
初めてユーリと出会った頃と同じくらいの髪の長さだった。
「お、お前…ルークか?」
「はぁ?何言ってるんだ?俺の名前はルーク・フォン・ファブレ…ユーリ頭大丈夫か?」
ユーリからの質問にルークは首を傾げながらも丁寧に答えた。
昔のルークならもっと雑にバッサリと答えていたはず…
多分10年後のルークなのだろうが、ユーリは念の為にもう一つ質問をした。
「お前…今いくつだ?」
「今年で27歳。お前…最近会わないからって…恋人の年齢忘れたのか?」
ルークの言葉で肩の力がどっと抜けたユーリはその場に座り込む。
実験はどうやら成功したようだ…17歳のルークは多分10年後の世界へと飛んでいるはずだ…
状況がいまいち飲み込めていないルークは辺りをきょろきょろしながら首を傾げる。
ユーリは座りながら27歳のルークを見つめると17歳のルークといくつか違う点を見つけた。
まず、目に入るのはその髪の長さ。
バッサリと切る前も見事な朱色の髪で先が金色という変ったグラデーションだったが、
当時は手入れも面倒だった為枝毛などが目立っていた…けど今は違う。
女性並に綺麗な長髪…定期的に髪を切っているのか毛先がきちんと整っている。
そして、よく見て気が付くのがその肉体。
身長はさほど変わっていないように見えるが、17歳の頃より痩せている…
すっきりとした身体になったと言うべきか…
27歳のルークをユーリがまじまじと見ているといきなり目の前にルークの顔が入りガラにもなく驚いてしまった。
「うわっ!!いきなり顔を近づけるな!!」
「えー…何ガイ見たいなこと言ってるんだよ…それよりお前何か若返った?シワが減ったような…」
「し、シワ…」
10年後といえばユーリは三十路に入ってしまっている…
シワの一つくらいあっても不思議ではないはずだが…その言葉に少しショックを受けた。
「若いのも当たり前よ…ここはアンタの居た世界から10年も前の世界なんだから」
傍観者になっていたリタが呆れた口調で会話に参加してきた。
最初はリタの言葉に首をかしげていたルークだったが、何か思い当たる節があるのか両手を合わせてひらめいた顔をする。
「あ、俺が10年後の世界に行ったって今日だったのか…あー…ユーリも間が悪いつーかなんつーか…
 連れ出すならもっと別の日に……」
「俺が何だって?」
座っていたユーリがようやく立ちあがりぶつぶつと言っているルークの傍へ寄り、
頭の先から足元までをもう一度見返す。
何度見てもいい方向にしかも自分好みで…りっぱに成長している…ユーリはよくやった俺と心の中で呟く。
「あー…こっちの話。けど、俺より年下のユーリか…何かカワイイ~」
「なっ!!!」
まぁ、普通は今まで年上だった人物が年下になることなどあるはずもない…
珍しい体験をしているルークは嬉しそうにユーリに抱きつき、頬をすりすりと合わせる。
17歳のルークならこんなことできるはずもない…大胆な方向にも成長をしているようだ…
まぁ、恋人が恋人だから仕方ない気もする…
「ルーク?何故髪の毛が伸びているのです?」
「る、ルーク様っ!?」
そこへ騒ぎを聞き付けたエステルとフレンが研究室へと来た。
普段ならユーリが説明する役だが、ルークとイチャコラ(一方的な)をしている為説明ができないので
珍しくリタが今までの経緯を説明すると二人は驚きながらも自分より年上のルークに目を向ける。
「まぁ、1時間くらいしたら自然と元の世界に戻るから…」
「ならよかったです。ルーク、一緒に朝ご飯でもいかがです?」
ユーリにひっついて離れないルークはエステルに呼ばれ一度きょとんとした顔をしながらも、
相手がエステルだと解るとまるで子犬のようにエステルの傍へと飛んで行った…もちろんユーリに抱きついたまま。
「うわ~!!エステルじゃん!!久しぶり!!やっぱり若いな…あ、女性にそんなこと言ったらダメだよな…」
自分の言葉にあわてて謝罪を入れるとエステルは小さく笑いながらルークに話かけた。
「ルークはやっぱりずっとルークなんですね。お久しぶりというのは私とルークはしばらく会っていないのですか?」
「あー…だってエステルは…「はい、ストーーーーーーーーップ!!!」
ルークがエステルのことについて話そうとした時、リタがルークとエステルの間に入り二人の会話を無理矢理止めた。
「な、何するんだよ…折角話してるのに…」
「あのね、未来のことを教えるのはダメ!!未来が変わるかもしれないでしょ!!」
「あ、そうなのか…解った俺言わない…」
「おー…それは良いことだ…ってかそろそろ俺を離してくれないか?」
リタに注意されいたルークはふと自分の脇を見ると苦しそうにしているユーリが居た。
ルークは慌ててユーリを離すとユーリは数回咳をして呆れた声を出してルークを睨みつける。
「お前…馬鹿力なんだよ…」
「あー…悪い…つい嬉しくて…」
照れながら笑うその笑顔は今も未来も変わらず…ユーリの心を温かくしてくれる…
そんな変らないルークの姿を見て小さく笑ったユーリはルークの頭を数回撫でてから食堂へと足を向けた。




「で…何でホットケーキなんだ?」
「だって俺今日の朝はホットケーキってユーリと約束したし」
「いや、約束したのは未来の俺で…」
「今も未来もユーリはユーリだろ?約束くらいちゃんと守れよ」
「………へいへい」
そんなやりとりがあった為ユーリはしぶしぶホットケーキをルーク、エステル、フレンそして自分の分も焼き、
テーブルの上に並べ始めた。一緒にハチミツと生クリームも添えているところがやっぱりユーリだ。
着々と並んでいくホットケーキによっぽど食べたかったのか
「待て」を命令されている子犬のように目をキラキラと輝かせながら今か今かと待っている。
本当に27歳なのかと疑ってしまうが…ルークならこんな27歳に成長してもおかしくないだろうと思えた。
そして準備ができると4人同時に頂きますとあいさつをしてホットケーキを食べ始めた。
「美味しいです…流石ユーリですね!!」
「うん、すごく美味しい…ですよね、ルーク様」
「う、うん……」
エステル、フレンは絶賛してくれたホットケーキだったが、
一番食べたいと言っていたルークの反応がいまいち悪い…ユーリは味付けが悪かったのかと
ホットケーキを口にしてみるが…不味くはない…
「ルーク…不味かったか?」
「え?い、いや…すっげー美味いんだけど…いつものユーリの味じゃねーなぁって…」
「いつもの?」
「何かいつもはすっげー感動するんだけど…これも美味いはずなのに…なんでだろ…」
ユーリはホットケーキの作り方を思い返してみた。
特に変った作業をするところはないはず…未来の自分はどうやってルークを満足させていたのか…
「ユーリにコツとか聞いても…『愛情が入っているから美味いんだよ』ってはぐらかされるんだよな…」
その言葉にフレンとユーリは同時に吹きだしたが、エステルは笑いながら会話を続けた。
「未来のユーリってどんな感じなのです?」
「んー?昔からカッコよかったけど…相変わらずかっこいいよ。料理も美味いし優しいし…」
普段のルークから聞くことなんて絶対にない言葉がぽんぽんと出てきて
珍しくユーリが赤面し始めた。そんなユーリを見てフレンは苦笑いをするしかない。
エステルと会話をしているルークが長い髪が邪魔になったのか一本に縛り始めた。
その姿にユーリの心は揺れた…髪長い方がいいなと…
「どうしてまた髪を伸ばしたんです?」
「あー…ユーリがこっちの方が好きだからって…」
「ユーリが?」
エステルとフレンが同時にユーリの方を向いた。
確かにユーリは実のところ髪の毛が長いルークの方が好きだ…
その理由を頭で想像し嫌な予感が過った。
「お、おい…ルーク…ちょっとそれを言うのは…」
「何かヤッてる時とか長い方が良いし、白いところに俺の朱色が散らばるのも良いからとかで…」
「白いところにです?」
「うん」
エステルが純粋でよかった…と心から思うユーリだったが、フレンには理解できたようで…
鬼のような表情をしてユーリを睨みつけている…これはあとで説教コースだ…
その後も10年後のユーリの話をルークは未来に影響が無い程度で話をしてくれるが…
会話がユーリ自身のことのはずなのに…別の人物のことを話しているようで…面白くなかった…
「ユーリ…顔に出ているよ…君らしくない…」
「しょうがねぇだろ…」
自分の愛おしい人が他の男と付き合っているみたいで…複雑な気持ちだ…
しかもルークから惚気話を聞かされる日が来るとは思ってもいなかった…
そうこうしているうちにそろそろ1時間が経過しようとしていた。
「そろそろ戻れる時間だな…」
「そうですね、こういう時どういう挨拶をしたらいいんでしょう?」
エステルがルークへ送る言葉に悩んでいるとユーリが後から助け舟を出した。
「またなでいいだろ…10年後には会えるんだしな」
「確かに…じゃぁ、ルーク様…10年後にまた…」
「そうですね、ルーク…10年後にお会いしましょう」
フレンとエステルが友達を送るように握手をして送りだしたが、
ユーリは違っていた…複雑そうな顔をまだしている…それに気が付いたルークはユーリに近づき、軽いキスをした。
「なっ…!!!」
「へへへっ…大丈夫だって…10年間俺の気持ちは変わらないからさ…」
無邪気そうな顔で笑うその笑顔は今と同じ…そう、何時でもルークはルーク…それに気が付いたユーリはようやく
普段の顔に戻ることができた。
「何か今日はお前に振り回されてるな…」
「安心しろ…10年後のお前は俺をちゃんと振り回してるから」
どんな三十路に成長してるんだよ…とユーリは思ったが口には出さなかった。
ふとルークの足元を見ると煙が立ち始めていた。
「そろそろか…じゃぁ、ありがとうな…あ、そうだフレン…そろそろ間の悪いところ直しておけよ」
「え?あ…はぁ…」
ルークの言葉にいまいち理解ができなかったフレンは途切れた返事をした。
そしてルークの身体が煙に完全に包まれ煙が無くなった時に現れたルークは髪の毛の短いルークだった。






「……………………よ、よう…おかえり…」
「ただいま…で、ユーリ…この状況を説明してもらおうか?」
ルークのいうこの状況と言うのはベッドの上でユーリに押し倒されている状況。
今までルークは10年前の世界に居た…つまり先ほどまでユーリの下に居たのは10年前…
つまり17歳のルークだったことがわかる…つまりユーリは…
「お前…17歳の俺に手を出そうとしてたのか…?」
「あ…いや…その…17歳のお前が異様に可愛くてな…つい…ムラッっと…」
ユーリは急いでその場から離れようとしたが、遅かった…
「このっ……浮気者ッ!!!!!!」
「っうううううう!!!!」
ルークの平手打ち(左手)がユーリの頬に見事に当たりユーリの右頬を赤く膨らませた。
しかもそれから機嫌を悪くさせユーリと一向に会話をしようとしない…
「いい加減機嫌なおせ…しょうがねぇだろ…久しぶりにお前とヤレると思ったら急に10年後と入れ替わって…
 お預け食らって…お前とこうして会話するのも一か月ぶりなんだぞ…」
膨れてユーリの顔を見ようとしなかったルークがようやくユーリに顔を向けるが…
その顔はまだ機嫌の悪い時の顔だ。
「それはしょうがねーだろ…新人メンバーの引率や長期依頼とかで二人ともすれ違いばっかりで…」
「やっとお互いに時間ができて会えたと思ったら、お前にまた新規メンバーの引率の依頼が入って……我慢できなくなった俺が
 お前を旅行という名目の誘拐をしてやっとこの小屋で二人っきりになれたんだ…我慢なんてできるかよ…」
ユーリはたまに予想外の行動をする…王女誘拐も本当は無罪ではないのでは…と思ってしまうくらいだ…
ルークが拗ねた顔でユーリを睨みつけているとベッドに座っていたユーリが隣へこいと呼びだし、
しぶしぶユーリの隣へと移動するといきなりベッドに押し倒され朱色の髪の毛が真っ白いベッドへと散らばった。
「お前…その歳にもなって…我慢っていうのしらねーの?」
「お前のことに関しては…しらねぇな…」
余裕の顔をしたユーリはルークにキスを落とし、
諦めたルークはユーリの首に手を回し…自らもキスをした。
「まぁ、相手は俺だから浮気じゃねーってことにしてやるよ」
「そりゃどーも…」
お互いに目と目が合い笑いながらもユーリの手は止まろうとはしなかった…
痩せているが無駄のない筋肉のついたルークの身体に手を沿わせて始め、
ルークの身体はその温度に反応を始めた………が、
「ユーーーーーーリーーーーーー!!!!ルーク様を誘拐したってどういうことだ!!!
 今ライマ国とアドリビトムから騎士団に捜索依頼が…………………………」
いきなり部屋に入ってきたのはユーリの幼馴染でもあるフレンだった。
もちろんユーリとルーク達は固まり、恋人達の甘い空気を壊したフレンも固まってしまい、
そのあとをアスベルが入ってきて苦笑いをしながら固まっているフレンの身体を揺らす。
「ほら…隊長…ちゃんと中の様子を確認してから入ってくださいって言ったじゃないですか…
 何回この二人の空気を壊せば気が済むんですか…」
アスベルの声で我に返ったルークは顔を真っ赤にさせながらも目の前にいるユーリに顔を向けると
折角久しぶりの恋人達の時間を壊され…キレていた…
愛用の刀を手に取ると本気モードでフレンに刀を振り下ろしていた。
固まっていたフレンだが、そこは騎士…殺気に反応して見事な白羽取りでユーリの攻撃を受け止めた。
「うわぁっ!!!ゆ、ユーリ何するんだ!!そりゃ二人の邪魔をしたのは悪かったけど…」
「問答無用…お前はホント昔から邪魔ばっかりしやがって………今日という今日はゆるさねぇ…
 腹ッ括りやがれ!!!」
「こんな場面で名言を言わないでくれ!!!」
二人の攻防をベッドの上で呆れた表情で見ていたルークをアスベルが駆け寄り二人を止めるように頼みこんだが…
「俺ちゃんと10年前で忠告したし………だから助けねーし…ルミナシアが破壊するくらいになったら止めるよ…」
「ちょ…ルークさまっ!!!」
ルークは不貞腐れてそのままベッドへと寝転がり眠りにつきはじめた。
フレンとユーリの攻防はその後続き大変なことになりかけたそうだが、
ルークを探しに来たアッシュとガイそしてカノンノに止められてルミナシアの平和は守られた…。

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はじめまして。
はじめまして。神楽瑠衣と申します。
以前から、何度か拝見させていただいています。

久しぶりの恋人との逢瀬、しかもイチャイチャ真っ最中を邪魔されたら、そりゃ怒りますよね。
しかもユーリ本人は、ルークに関しては我慢しないって断言していますから。
『ルーク欠乏症』なユーリからすれば、邪魔をしたフレンは悪魔にでも見えたのではないでしょうか。思わず斬り掛かるくらいに。

10年後の成長したユーリに振り回されているルークからすれば、10年前のユーリは『可愛い』認定なんですね。ユーリとずっと一緒に居たがら耐性が付いたのかもしれませんけど。


あと、冒頭。前書きですかね?
前作を読み返していて気が付いたのですがタイトルが異なっていませんか?
『過去×浮気×三十路』となっているのですが『過去×実験×三十路』でした。


どの話も好きですが、一番はユリルク!
騎士ルーク、続きが凄く気になります!!

これからも頑張って下さい。
神楽瑠衣 2012/06/29(Fri)21:48:00 編集
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