忍者ブログ
旭屋本舗
ようこそいらっしゃいませ。 腐向けサイトですご理解のある方のみどうぞ。 始めての方はカテゴリー【What】をお読みください。
 64 |  63 |  62 |  61 |  60 |  59 |  58 |  57 |  56 |  55 |  54 |
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



俺にはずっと好きな人が居る。

身分の違いでずっと思いは告げられず。

本で読む身分の違いの恋ってこんな気持ちなのだろう…。

けど、俺はこの旅が本当に終わった時…

この思いを伝えようと思っていた…

けど……

俺の身体は…………




王様と英雄




ローレライを解放し俺の身体は消えた。
元の場所にはアッシュだけが戻り、
今はアッシュ・フォン・ファブレとして仲間達と共にくらしている。
俺はローレライと共に世界を見守り、ローレライを守っている。
またヴァン師匠のような人が現れるかもしれないからだ。
みんなのところへは戻らないつもりだった…けど…
今日だけは…あの人に会いたい…最後に一目会いたい…
ローレライにお願いをして一日だけ傍を離れることとなった。
「ふぅ…こうやって自分の足で歩くの久しぶりだな…」
久しぶりに降りる地面の感触。
俺の周りを通りすぎる人は誰も俺に気がつかない。
俺は今は音素の塊…普通の人には見えない。
見えるとしたらティアなどユリアの血筋、アッシュくらいなものだ(ばーいローレライ
今日はこの街にティア達も来ているだろうから会わないように気を付けないと…
会ってしまったら…ローレライのところへ帰れなくなる。
街中に響く水の音…何度もこの道を通ったので覚えている…
あの人に会える…という思いが強かったせいかすぐに道は覚えた。
何度も…何度も…短い期間でこの道を通った。
お城の門をこっそりと開け、メイドや騎士達の間をすり抜け俺は目的の部屋へとたどり着く。
律義に扉を開け(実は壁抜けできるけど…)部屋を見渡すと、会いたい人がそこに居た。
「お、いたいた…って寝てるのか?」
いつも王様のくせに結構ラフな格好をしているあの人…
そう、ピオニー陛下だ。
今日の陛下はちょっと違っていて…マルクト式の婚約衣装を身にまとって椅子に座って眠っている。
もう40歳を過ぎたのにまだ結婚していなかった陛下。
やっと所帯を持つことを決め、今日俺の知らない女性と結婚をする。
子供が居ないと国の一大事…それは解っているけど…
何となく複雑な気持ちで…俺はまだ子供だと落ち込んでしまう。
静かに陛下に近づくと疲れているのか椅子の上でぐっすりと眠っている…
その寝顔は俺が初めてであった頃と変らず…若い…ぜってー40歳超えてる顔じゃない。
冬国育ちはみんな若く見えるのか?
陛下に俺の姿は見えないのでここぞとばかりに陛下の顔を見つめる。
こんなに思っていたけど、こんなに近くで長い時間見ているのは初めてかもしれない…
「片思いって案外きついよな…」
しかも失恋ときたら深いため息しかでない…。
俺が落ち込んでいたその時部屋の扉を叩く音がし、外から聞き覚えのある声がした。
その声で寝ていた陛下の瞳はゆっくりと開き扉に瞳を移す…
その間に俺の姿が挟まっているが…見えないのだからしょうがない。
「入っていいぞジェイド…」
「失礼します…そろそろ時間ですよ陛下」
「そんな時間か…ったく、良い夢見てたのに邪魔するなよ…」
不貞腐れた表情を見せる陛下。
やっぱり40歳超えたとか信じられない…その行動俺レベルがするんじゃないのか?
「それはすみませんでした。で?何の夢ですか?ルークが夢にでも出てきましたか?」
相変わらず心のこもっていない謝罪を口に述べ、にこにこと笑いながら陛下に問いかけるが…
悪の譜術師の称号が最近よく似合ってきているジェイドだった。
「そうだ…ルークが俺に会いに来てくれる夢だ…」
夢じゃなくて本当に来てますよ…見えていないと解っているけど…
なんだかむず痒い…
もう陛下の頭をハリセンで叩きたい気分だ…そんなことしたら死刑だな…って俺死んでるし関係ないか。
「おやおや、美人な嫁が居るのに…浮気ですか?関心しませんねぇ…
 さっさと準備して来てくださいね」
「あぁ…わかってる」
少し複雑な表情を見せたジェイドはそのまま何も言わずに部屋を出ていった。
一人残された陛下は椅子から立ち上がり扉の前まで足を動かすが、
手前で足を止めしばらく動かなかった。
「俺は…今日結婚する…本当はお前とずっと一緒に居たかったけど…すまない…」
陛下は扉に向かって独り言を始めた。
ついにおかしくなったのか?俺なんでこんな人に惚れたんだろ…不思議だ…
「お前のところへ行くまで…結婚はしないつもりだったが…俺は王…後継ぎが居なければ
 内戦になってしまうかもしれない…それだけは避けないといけない…言いわけだな…」
「………。」
知ってるよ…陛下はこの国のことすっげー愛してるんだもん…
俺が嫉妬しちゃうくらい…知ってるよ…
「けど…結婚する前に…お前に会えて嬉しかった……………ルーク…」
「え?」
扉の方を向いていた陛下は後を振り返り俺の居る方にしっかりと瞳を向ける。
見えていないはずなのに…その瞳はしっかりと俺をとらえている…どうして…?
「え?な、何で…?俺見えないはずなのに……」
「何でだろうな…うっすらとだけど…お前の姿が見える…声も聞こえる…」
「うそ…え?えぇ…」
陛下と話せて…嬉しくて…俺は泣いてしまう…男なのに…嬉しくて、嬉しくて…
「泣くなルーク…愛しい人に泣かれるとつらいんだ…」
「け、結婚するのに…お嫁さん以外のやつにそんな言葉使わないでくださいっ!!」
「あいつはできた女だ…俺の心を一番占領しているのはルークと解っている…
 それを許して俺と結婚してくれるんだ…すごいだろ?」
陛下は幸せそうな顔をして俺に笑い、その笑顔が嬉しくて…俺も一緒に笑う。
こんな風に一緒に笑える日がまた来るなんて…思ってもいなかった…
「しばらくそっちで寂しい思いさせるけど…俺もすぐそっち行くから待ってろよ」
「な、何言ってるんですか!?長生きしてくれよ!!」
「ジェイドにこき使われて早死にだ…じゃぁ、またな…たまには俺の姿見にこいよ…」
陛下はまた扉の方を向き、ドアノブに手をかけ扉を開けた…
そして部屋を出て行く時に陛下は俺に言葉をくれた。
「世界で一番愛している…ずっと…これからも…愛しているぞ…ルーク…」
「あぁ…俺も愛してる…ずっと…これからも…見守ってるから…」
静かに扉が閉まり俺だけが部屋に取り残された。
けど、心はすごく晴れやかだ…
本当は結婚式も見て帰るつもりだったけど…もういいや…
陛下が来てくれるまで、俺はローレライと一緒に待とう…
今度はちゃんと出会った時から、自分の思いを伝えれるように…
最後に俺の思いを伝えるのは…これが最後…
次は最初からずっと一緒に…
そう願いながら俺はローレライの元へと帰って行った。

拍手[10回]

PR
この記事にコメントする
Name
Title
Color
Mail
URL
Comment
Password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (管理人しか読むことができません)
Copyright(c)  旭屋本舗  All Rights Reserved.
*Material by Pearl Box  * Template by tsukika
忍者ブログ [PR]
Admin ★ Write ★ Res
カレンダー
05 2026/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
最新CM
[06/29 神楽瑠衣]
[12/31 匿名希望]
[11/20 天城]
[05/18 那月]
[05/17 まりく@豆子]
バーコード
ブログ内検索
カウンター
プロフィール
HN:
蒼野 那月
性別:
女性
自己紹介:
自分の好きなものを書いてます。

現在
テイルズ(ユリルク・アシュルク中心)
Powered by NINJA TOOLS